ベネチアを堪能するには?
海外旅行の候補に必ず挙がるイタリア。
この中でも絶対に外せない都市は、永遠の都・ローマ!
と言いたいところですが、ベネチアも絶対に外せない都市だと思います!
ベネチアを堪能する上で、ゴンドラは外せないですよね。この機会にぜひ、ゴンドラでカンツォーネを聴きましょう!
ベネチアでのゴンドラを堪能するための予備知識を全3回に渡ってお届けします。
第1回目は「歴史や映画に見るベネチア」を
第2回目は「ゴンドラ乗船までの流れ」を
第3回目は「ゴンドラ・ライドの種類と料金(ネット予約サイト参考価格)、公定料金などの情報」を記事にしてみました。
この3回でベネチアを堪能する大まかな準備が整うのではないでしょうか。
先に、基本的なことではありますが、ベネチアは、英語ではベニスになります。ヴェネチア、ヴェニスとV(ヴ)を使った表記もありますが、当記事では「ベネチア・ベニス」を使っています。ちなみに場所はイタリア北部のこの辺りです。
第3回目のゴンドラの公定料金についての情報はネット上にもありますが、演奏者や歌手のリクエストとその公定料金に関する情報は、なかなか見つけられず苦労した体験も踏まえて書いています。
ちなみに、ゴンドラとはベネチアの伝統的な手漕ぎボートです。ディズニー・シーにあるものの小型バージョンと言えば分かりやすいかもしれません(笑)
目次
出来すぎ世界遺産都市ベネチアの歴史
映画で見るベネチア
百聞は一見にしかず
出来すぎ世界遺産都市ベネチアの歴史
ちょっと出来すぎている世界遺産都市ベネチアの歴史について超簡単に説明してみようと思います。
ベネチアは「水の都」「アドリア海の女王」の異名をとる美しくもユニークな水上に浮かぶ都市です。
世界遺産に登録されていますが、「ベネチアとその潟」が登録名となっています。
その規模は、ベネチア湾周辺に広がる干潟の全体が世界遺産として登録されているということです。
その歴史は5世紀に遡ります。ゲルマン人の南下に伴って、侵略を恐れたベネチア周辺の住民は干潟に逃げ込みました。
潮が引いても足場が悪く敵が容易に侵入できない地形であったため、住民はやがてそこに定住するようになりました。
脆弱な干潟に何重にも杭を打ち込んで土台を作り、その上に巨大で美しい都市を作り上げていったのです。
その後、ベネチアは東ローマ帝国の統治下に入りますが、自治権を保ちつつイスラムの侵略を撃退します。そして、戦争ではなく貿易を推し進めるという政策で、イスラム諸国やフランク王国と交易を開始し、東西を結ぶ交易都市として発展していきました。
8世紀ごろになると、ますます勢いを強めたベネチアは、当時のキリスト教守護聖人ブームに乗って、聖マルコの遺体をエジプトのアレキサンドリアから奪い、持ち帰ります。この聖マルコを祀っているのが、有名なサンマルコ寺院です。
軍艦を製造し、海軍国家としての地位をも築きつつあったベネチアは、13世紀ごろの十字軍の遠征では、コンスタンティノープル(イスタンブール)を攻略するなど、地中海沿岸で覇権を握るようになり栄華を極めていきます。
大航海時代が訪れると貿易の中心が地中海周辺から遠ざかり、ベネチアは次第に衰退していきました。しかし、ガラス工芸やレース工芸といった技術力を駆使して挽回を図りますが、周辺国家が協力してベネチアを潰しにかかったため、ついにはナポレオンに侵略されることとなり、最終的にはイタリア王国へ編入されることとなりました。
この栄枯盛衰の歴史がいまでもそのまま運河、建造物、文化として残っているのがベネチアという都市なのです。
上記の歴史的な遺産が現地に行けば、すべていまでも残されているのがベネチアの醍醐味ではないでしょうか。
今でもベネチアを訪れると、船でしか移動ができません。
いまだに杭を打ち込んで地盤を補強している様子が見られます。
また、交易で栄華を極めた富の象徴ともいえる建造物群をみることもできます。
さらには、サンマルコ寺院も現存し、造船所も残っており、ガラス・レース工芸は工房も含めて各所に点在しています。
ベネチアは、世界遺産の登録基準である「文化遺産の項目」を全て満たしています。そういった場所は、世界でもベネチアを入れて3箇所しかないそうです。
そんな特異な都市ベネチアで古くから交通手段とし利用されているゴンドラに乗り、運河を見て回るという体験をされてはいかがでしょうか。
映画で見るベネチア
映画にも多く登場することで有名なベニスですが、その運河を舞台にした作品がいくつかあります。
「ツーリスト(The Tourist)」2010年作品
キャストはジョニー・デップとアンジェリーナ・ジョリーが競演しています。
この映画にベネチアの運河やホテル・ダニエリのエントランスなどが登場します。
DVDの特典映像で見ましたが、運河に飛び込むシーンでは感染症予防のため、先に抗生剤を服用していたそうです。運河を縫うように猛スピードで走り抜けるボートの追跡シーンは圧巻です。
ちなみに、ベネチアでは猛スピードで走るボートは見かけませんが、水上救急車(ボート)が走っているのは見かけました。
一見すると運河の色は緑色で綺麗な色なのですが、水に入るスタントマンは抗生剤を飲まないといけないレベルなんですね。(水を飲み込むような激しいアクションであるからでしょうか?)
まるで、清濁を併せ持つ栄枯盛衰の歴史を象徴するような水の色ですね。
ということで、あまり羽目を外し過ぎないようにお酒もほどほどにして優雅に過ごしましょう。
ちなみに私の友人がベニスを訪れた際に、感動してお酒に溺れ、運河に転落したそうです。幸い、水には溺れることなく、病気にもならずに済んだそうです。不幸中の幸いと言えますが、そのお陰なのかベネチアにいい思い出がないそうです。
イタリアは有名なお酒が多く、しかも度数の強いリキュールが多いので注意が必要ですね。
やはりゆったりと歴史を感じつつ、優雅に過ごしましょう。
「ミニミニ大作戦(The Italian Job)」2003年作品
キャストはマーク・ウォールバーグとシャーリーズ・セロンが競演しています。
ミニ・クーパーという車を使うあたりが、いかにもベネチアといったところでしょうか。ちなみに車はベネチア内部は走っていません。
「ベニスに死す(Death in Venice)」1971年作品
ルキノ・ヴィスコンティ監督の有名な作品です。
冒頭でも説明した通り、ベネチアを英語でベニスといいます。
ベネチアを訪れた主人公は、ある美少年に目を留めた時から、彼の中で何かが変わり始めます。この映画はベネチア映画祭が開催されるリド島が主な舞台となっています。
超完熟ストロベリーを好んで食べる主人公ですが、床屋で本気モードに決め込んでいった辺りで私はふと気づきました。
それは、ベネチアは「誰もが憧れる美の結晶のような都」であると同時に、「侵食され腐敗し崩壊していく運命にある都」なのです。美は永遠ではないが、滅び行く過程すら美しく輝いていると。まあ、このような普段考えもしないようなことが頭の中に湧いてくる作品でした。
「ヴェニスの商人(The Merchant of Venice)」2004年作品
シェイクスピアの「喜劇」です。ユダヤ人商人シャイロックをアル・パチーノが演じています。まったく「喜劇」に感じられません。法廷でのやり取りに引き込まれる映画です。ユダヤ人差別について考えさせられる内容です。
他にも調べると様々な映画に出てきます。挙げるときりがないのですが、以上の映画を見ておけば予習十分ではないでしょうか。
ちなみに以下の007シリーズにも登場します。
カジノ・ロワイヤル(Casino Royale)
ムーンレイカー(Moonraker )
ロシアより愛を込めて(From Russia With Love)
百聞は一見にしかず
雄大な歴史を持ち、有名な映画の舞台にも使われるベネチアに興味が湧いてきましたか?
参考までに、当時の様子をYouTubeにアップしています。
とりあえずは、このダイジェスト版を見ていただければ、「なるほど」と分かっていただけると思います。ちなみに、ディズニー・シーではありません(笑)
よく似ていますが、こちらが本家となります(念のため)
アコーディオン演奏による「オーバー・ザ・レインボー」から「サンタルチア」でフィナーレを迎えるまでが、こちらになります。
乗船した直後からのバージョンはこちらをご覧ください。(曲名が不明なものが多く、分かる方がおられたらコメントいただければ、ありがたいです!)
ただ、映像で見るより本物を見ないと伝わらないものがあります。
実際に訪れて、その歴史に触れてみてはいかがでしょうか。
みなさんもベネチアを訪れた際は是非ゴンドラに乗船してみてください。
次回は、「ゴンドラ乗船までの流れ」をお届けします。
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